限定承認とは
限定承認は、相続人が相続によって得た財産の限度で債務の負担を受け継ぐ手続きのことです。
例えば、プラスの財産が300万円あり、借金などのマイナスの財産が500万円ある場合、そのまま相続すると200万円の負債を負うことになります。
そこで、300万円を限定承認することになると、相続する借金も300万円が上限となります。
プラスの財産もマイナスの財産も金銭であるなら、実質0円となるため、残り200万円分は払わなくても良くなります。
限定承認がおすすめなパターン
- プラスの財産が多いのか、マイナスの財産が多いのか分からない場合
- プラスの財産よりもマイナスの財産が多い場合
このような場合には、限定承認をすることで必要以上のマイナスの財産を相続する必要がなくなります。
限定承認の注意点
限定承認をする際には、注意が必要です。
限定承認の必要書類
- 限定承認をする旨の申述書
- 亡くなられた方の出生から死亡までのすべての戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本
- 申述人全員の戸籍謄本
- 亡くなられた方の子どもさん(及び子どもさんの代襲者)で亡くなられた方がいらっしゃる場合は、その方の出生から死亡までのすべて(除籍、改製原戸籍)謄本
- 収入印紙800円分
- 連絡用の郵便切手
さらに申述人がどなたであるかで必要な書類が異なります。
申述人が亡くなられた方の配偶者と父母や祖父母の場合
- 亡くなられた方の子どもさんやお孫さんでお亡くなりになられている方がいらっしゃる場合は、その方の死亡の記載のある戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本
申述人が亡くなられた方の配偶者の身の場合、亡くなられた方の兄弟姉妹及びおいめいの場合
- 亡くなられた方の父母の出生から死亡までのすべての戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本
- 亡くなられた方の子どもさんやお孫さんの死亡の記載のある戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本
- 亡くなられた方の兄弟姉妹でお亡くなりになられている方がいらっしゃる場合は、その方の出生から死亡までのすべての戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本
- 代襲者としておいめいで死亡されている方がいらしゃる場合は、その方の死亡の記載のある戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本
場合によっては、さらに書類が必要となる場合もあります。
限定承認を依頼する専門家
このように、限定承認をするには多くの書類が必要になります。
さらに相続人全員で手続きを行う必要もあるため、専門家に依頼することで、楽に手続きをすることができます。
限定承認の手続きを依頼する場合は、弁護士さんに相談してみましょう。
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